ウォーキングと美味しいもの

歩いた街や見つけた美味しいものの記録です

時々無性に行きたくなる新橋「台湾麺線」

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新橋は土日に歩くのが楽しい街だと思う。

駅を離れてオフィス街へ行けば平日と違って人がほとんどいないから、大都会を独り占めしているようでちょっと良い気分。ふらふら歩けば、意外と良さそうな店がたくさんあることに気がつく。レトロな喫茶店や洋食屋、蕎麦屋、家具屋さん。何気なく通り過ぎたビルではコーヒー教室が開かれていた。寄り道をして小道に入れば思わず立ち止まりたくなる古い街並み、家屋が残っている。新橋駅からは約10分程の場所だ。家賃は一体いくらくらいなんだろうと小さな不動産屋さんに貼られている賃貸の価格を見てみると一人暮らし用で8万後半~10万。うーーん、中々高い。そうやって休みの日の新橋を楽しみながら向かったのが、「台湾麺線」。時々無性に食べたくなる「麺線」のお店。

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11時30分の開店時間には既にお客さんが何人か並んでいた。すっかり人気店。女性が多い。海南鶏飯やタイ料理屋もそうだけれど、アジアの料理は女性に好まれている気がする。なぜだろうといつも思う。

お店に入りカウンターに座る。店の中はすでに良い香りがする。「よくばり台湾セット」(麺線セットor魯肉飯セットに好きな小皿を1つ選べて、1,000円!)と、それから台湾ビール(金牌)を注文した。冷えた緑色の瓶を持ち、やや丸みをおびた小さなグラスにビールを注いだらまずは一杯、勢いよく飲み干す。ああーー美味い、すっきりとした金牌昼から飲むビールはなんとも言えない贅沢さがあるのはきっと経験者なら分かってくれるはず。寒くなってからどこへ行っても日本酒ばかりで、もうしばらく外でビールを飲んでいない気がするけれど、麺線にはやはりビールだと思う。

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席に運ばれてきた麺線と魯肉飯、それから小皿はメンマにした。これで1,000円は安いんじゃないか……。ビールをごくごくと飲みながらメンマをつまみ、いよいよ久しぶりの麺線。

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麺線は箸ではなくレンゲで食べるのが現地風らしい、と先日知った。少しすくい、味わう。とろとろの細い麺とカツオの香りが印象的な熱々のスープがとにかく合う。疲れた体に染みわたるような美味しさだから、飲み会明けにもいい。多めにしてもらったパクチーの爽やかでいて、やみつきになる独特な風味がまたいい。とにかく美味いなあ。美味すぎる。これこそクセになる味、だと思う。まずはそのまま楽しんだら、

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店員さんにお願いして”おろしニンニク”をもらい、それから辣椒醤(ラージャオジャン:台湾産の干しエビや唐辛子の旨みがつまった自家製の辛味)を適量入れて、混ぜる。辛いものが好きな人には堪らない味となって、その上に台湾鳥酢(ウースー:台湾特有の食酢)をこれまた適量垂らす。このは鳥酢は混ぜてもいいけれどあえて混ぜずに食べるのが個人的には好きな食べ方。

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麺線だけでなく、小盛の魯肉飯が良い。たれが染みこんで適度にゆるくなったご飯がうまい。メンマ、麺線、魯肉飯、それからビール、これで約1,600円。このボリュームと満足度でこの値段。やっぱり良いなあ、台湾麺線。御馳走様でした。さて次はいつ行こう。

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台湾麺線

住所:東京都港区新橋5−22−2 ル・グラシエルビル1F

電話:03-6435-6032

営業時間:

月〜金 11:00〜14:00 17:30〜22:00(21:30ラストオーダー)

土、祝 11:30〜14:30 17:30〜21:30(21:00ラストオーダー)

定休日:日曜日

台湾麺線

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初めて訪れた新庄の楽しい夜

冬の東北旅が好きだ。好きだと思う理由の一つに、新幹線に乗って北へ向かっているどこかのタイミングで、窓の外に雪景色が突如現れるところがある。ふいに現れる真っ白な山や、田を目にすると、毎日見る東京のビル群から一気に非日常へ。ああ旅が始まるぞ、始まっているぞ、なんていうわくわく感が急に感じられる。

この日は東京から一気に酒田まで行こうか迷ったが、せっかくだから今まで訪れたことのない街に寄ろう(知らない街に行って、その土地の美味いものやお酒を知り、人に会うのが最近は何よりも楽しい)、と新庄に泊まることにした。(前回新潟経由だったので)

東京駅から新庄駅までは山形新幹線で約3時間40分。中々遠い。福島から先、米沢周辺はより雪深くなっていった。窓の外を見れば徐々に日も暮れ、パラパラパラと細かい雪が窓にぶつかる音が響く。トンネルも多い。途中飽きるくらいにずっと地道に進んで、やっとのこと新庄に着いた時に辺りはもう真っ暗になっていた。

新庄駅では、ホテルのある西口に出た瞬間に駅前に積もる雪とその先の居酒屋と思われる灯りに、もう楽しい夜になる予感しかしなかった。はやる気持ちを抑えて、今晩のホテルにチェックイン。「ポストホテル」は駅近で良い。”リフレッシュ風呂”も清潔感があってしかもちょうど貸切で、ああ気持ち良い。ざっと汗を流して準備万端、すぐ街に出ることにした。

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寒さを忘れる。新幹線の途中の風景を見ているとお店なんて一体あるのだろうかと不安になったけれど、新庄駅は駅を降りてホテルの方に聞いた居酒屋のある通りに行けば、もう安心。細い道の先に入ればいくつもいくつもお店がある。焼鳥屋さんが多いが、最初の気分ではなかったので見送り、“地酒”という文字が気になった「あじやま」へ入った。自分が一番乗りだった。

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メニューを見ると十四代が500円~売っている。「流石山形」なんて思いながら一杯目は愛山から。十四代を飲むのは三軒茶屋の赤鬼以来だろうか。

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久しぶりに飲んだ。甘くて品があり美味いぞやはり。お通しのサラダは胡椒が効いているドレッシングがいい。最近は何故か妙に胡椒にはまっていて、これは食欲をそそられる。写真を撮ると、寡黙なお兄さんも「こんなもんも撮るの?(笑)」と苦笑いした。

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おすすめメニューを眺めればこんな寒い日にぴったりな「牛すじ豆腐」があった。約10分待ち、蓋を開ければカメラが一瞬で曇るほどの湯気。熱々。

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外は寒く雪一杯。日本酒を飲みながらこんな”牛すじ豆腐”を少しずつ掬う。最高っていう言葉しかない。もっともっと頼みたいと思いつつも初めての新庄で色々と店を周ってみたかったから、もう一杯だけ裏・雅山流だけ飲んで(これがまた美しいお酒)、店を出た。

さて、次は焼鳥いこう。近くにいくつかあったお店から勘を頼りにがらがらと扉を開けた「串駒」は、こじんまりとしたお店。

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常連さんと思われる綺麗な女性と若い店員が一人だけだった。お酒を何にしようか悩んだ結果「出羽桜 大吟醸 雪漫々」を頼んだら、「お客さんどこの人?」、「神奈川から」、「うん、漫々の発音ちょっと違う(笑)」と、笑われる。ちょっと恥ずかしいけれど本当はそういう発音なんだと発見。言い方も優しい。

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隣の常連さんと自然と話が始まる。山形って地域によって方言違うんだよ。あ、知ってる。酒田は語尾に「のー(お)」ですよね。「お、よく知っている」、「で、新庄はさ「にゃー」なんだよ」。「にゃー?」。ネコみたいだってこの間来たお客さんが笑ってた。へえ。でも、にゃーって可愛いなあ、って思った。

「いたっけ、食えっけど、聞くげんど、頼まね」、記憶が曖昧だけれど、そんな方言は聞いていて気持ちが良い。なんとなく、その街の人だっていう証のようで、まあ住んでいる人にとってはそんな特別なものでもないのかもしれないけれど、はたから見ると、それだけでなんか仲間感や団結感があるというか、その街への愛を感じるというか。方言がない自分はいつも地方に行くと、方言が無いことに寂しくなる。

串は悩み「はつ、レバー、ブラボー、のどぶえ」。

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美味い。「タバコはマッチで擦ったら全然違うべ」と盛り上がっているので、一口だけ試したくなり試したが、やはりタバコは昔から良さがわからない。

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それにしてもマスターもさっちゃんも良い人だ。「この酒が美味いんだあ。ワインのように飲める」と聞いた「絹」は極めて上等な味。

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高いらしいが、せっかくの初新庄だと思い頼んだ。東京からこれを飲みに来る人、送ってくれという人もいるらしい。まるでジュースのような旨み。それでいて最後はすっと一瞬で消える。素晴らしい。

マスターの携帯はもう信じられないくらいに古い。「えーーとよお、写真送ってみてにゃ」、「はーやっぱ絹うまいなや」。「この一帯は、本来は若葉町、愛称が曙町、地元の(昔の人)はマーケットと呼んでいるにゃ」、それから、ぶりこ(はたはたの産卵後の卵)が美味しいという話になった。年々獲るのが厳しくなっているらしい。大蒜を分けてもらった。馬刺しを代わりにあげる。そしてサービスの黄身がうまい。

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いい時間になってさっちゃんに誘われてスナックへ行った。12月に酒田に3日間滞在した時もそうだったが、ここらへんの人は居酒屋の後にスナックに行くのが定番コースなんだろうか(でもこれこそが楽しい)と思う、雪降る新庄の夜。スナックで地元の人と遅くまで、賑やかに楽しく過ごした。新庄、良い街。

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真鶴一人旅

忙しい週が続いた。ゆっくりしよう、と近場で一人旅をすることにした。Google マップを眺めながらうーーんと、場所を考える。箱根、湯河原、熱海……どれもここ最近行ってしまったせいかピンと来ないなあ。行った後の事が予想できてしまう。と、思った時に目に入った”真鶴”という文字。確かに通り過ぎることはあるけれど、駅で降りたことがないかもしれない。行ってみよう、と思いすぐ宿を探し予約した。

せっかくだから、と携帯やPCは持っていくのはやめた。財布とメモ帳、ボールペンとあと、とっておきの日本酒を一本だけ持ち家を出た。バス停に着き、時刻表を見て、早速時間を確認する術がないことに気づいた。まあ、いいか。なんとかなるだろう。

運良くバスはすぐきた。鎌倉駅に着いて、電車に乗り込み大船駅で乗り換えて、熱海方面へさらに進んだ。車内では大船駅構内のBOOK EXPRESSで買った、最近好きな田丸雅智さんの「ショートショート列車」を読んだ。青森の”褒めりんご”から早速面白いぞ……。ショートショートは一つ一つが短いから、疲れたらいつでもやめれるのがいい。暇つぶしにちょうどよい。携帯が無いと、本読む時以外は外を見たり、それから無駄に考え事をすることが多くなることがわかった。

大船からは約1時間で真鶴に到着した。降りて辺りを見回しても、駅前には特に目立ったものがない。まあいい。今回はひたすらにのんびりする旅だ、とか思いつつも、観光案内所には寄って冊子をいくつかもらった、

適当に街を歩き、坂を登ると、気になるお店を見つけた。海沿いの街ならやはり魚だろう、とその名前に惹かれた「鯛納屋」。やや時間が遅かったせいか、店内はほぼ貸切で、窓際に座ると遠くに青い海が見えた。

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冷酒を頼み、それから刺身定食を注文。少し高いが、伊勢海老は食べたい。えいやっ、と頼んだ。

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定食についてきた塩辛や野菜、酢の物をつまみながら一人飲む。しんとした店内。気がつけば自分の他にお客さんが誰もいなくなっていたから、足をくずして、海を見ながら飲んだ。知らないお酒でも安いお酒でも関係ない。海が見えて、自分以外誰もいなくて、今お腹が減っている、喉も乾いている。そんな時に飲むお酒は、好きだとかいいやつだとか、そういうのは問わない。飲むことに意味があるはずだ、って思う。いや思い込んでそういうことにしてやる。

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しばらくすると刺身が来た。この刺身が想像以上に大きな舟盛りで驚いた。

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どれもこれも美味しかったけれど、やはり一番は伊勢海老の刺身だ。写真じゃあ伝わりづらいけれど、見れば綺麗なほんのりとあたたかさあるピンク色で、噛めば、弾力があって甘い。アワビもウニも美味くて、高いものは高い理由がある、と感じた。

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それから刺身だけでなく、このアジの干物がもう絶品で思わずもう一杯、といってしまいたかったがこの後の考えて我慢をした。

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昼飯の後にはせっかくなので街を歩いた。人通りの少ない道をふらふらと歩きながら、よし、海まで行ってみよう、と下る。真鶴駅から海へ向かう道は、急な坂や細い道、階段が多くて、先日行った長崎を思い出した。一か月前に行ったばかりなのに、また長崎に行きたくなっている。すっかり長崎に夢中だ。ここ最近飲みに行く度に長崎の事を話し、考えている気がする。

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地面に可愛い魚を見つけた。

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海が近づいてきた。

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港に到着した。気持ちよさそうに釣りをしている人が2~3組。反対側を見ると古い、今はもう廃業されていると思われる旅館を見つけた。

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海沿いを歩いていたら干物やさんを見つけた。色々見ていたら「試食もできますよ」とお兄さんが声をかけてくれたので、”イカの口”を焼かせてもらうことに。イカの口、本当好きで好きで。”からす”とか”トンビ”、とか名前はたくさんある、イカの”口”。

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じっくり炙って食べれば、口の中パチンと弾けて、じゅっと美味いイカの出汁があふれる。これがやっぱりうまい。よし買おう。1人前で大きな粒を30粒程購入。高橋水産さんありがとうございました。ということで、宿のチェックインの時間が近づいてきたので、引き返した。帰りは登り坂だ。ああ大変だけれど、楽しい。

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携帯が無いので手書きでメモした地図を頼りになんとか到着した「みよし旅館」。「古いけれど部屋から海が見える、料理が美味しい」とか言う口コミを信じて、来た格安宿。着いたら旅館のフロントに誰もいない。

そういえば「仕入れで遅れたらごめんね」と電話で聞いたっけ。暗いフロントのソファーで、近くのセブンイレブンで買った”夏子の酒 完結編”を読んで待った。”みんな……気が付かないの…… この純米は…… 問題があります”というシリアスなシーンで、扉がガラガラと開き、「あらお客さんいるわ!」「あら!」と陽気なお姉さま方が登場。ごめんねえ、仕入って大変なのよ~と、いうゆるい感じいいなあ、とか思いながら本音としては(いまいいところだったのに)。という感じで、案内された客室は見事なオーシャンビュー。

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綺麗。確かに部屋は新しくはないがいい。

この部屋から海を見て、海は近くで見るより自分は遠く、高いところから見る方が好きだなあ、と思った。鞄を整理してふと見つけた観光案内所でもらった冊子「小さな町で、仕事をつくる」を読み始めた。真鶴に移住してきた夫婦が作っているようだ。その中で

”上から真鶴みなとを望む。高い建物はほとんどない。「どの家からも海に浮かぶ月が見えるように」とロマンチックな理由がある”

と書かれていた。”本当かな”とか思ってしまった自分はロマンチックじゃないのかもしれないなあとか思いながら、事実だとしたら素敵な話だ。(ちなみに、これを書きながら月は見忘れた、と後悔をしている)f:id:s06216to:20170121162346j:plain

部屋の時計を見れば夕方の16時。

夕食の時間までまだ時間があるということで持ってきた「勝山 献 KEN」を開けて、夏子の酒の続きを読むことにした。この勝山は麻布十番の右京で飲んだLEIが気に入って、好きになった宮城の酒。持ってくるのをLEIにしようかと迷いつつ(ちなみに四合瓶で3,780円!)、LEIは飲んだことがあるから、と今回はKEN。一杯だけ飲むと、口に入れればこれも美味いこと。(ちなみにKENも2,700円と安くはない)

漫画読みながら、好きなお酒を飲み、窓からは海が見える。これは幸せすぎる。漫画読み終えたら(感動して泣いた)1時間、寝た。

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◇ ◇ ◇

 

 夕食。ぼーっとしながら下の階へ。

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中瓶のスーパードライを飲みながら魚をメインとした食事を楽しむ。「今日は夕食を食べるお客さんがいなくて」と広々とした和室を独り占めにできた。

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新鮮な刺身はもちろんうまくて。

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それからこのカニ汁が絶品で絶品で。最近はこういった汁ものが好きで寿司屋に行っても、寿司とともにどんなお椀が来るのだろう、とか常に考えている。

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夕飯の後風呂に入る。湯が熱すぎて、水を出して調節した。大浴場という訳ではなく、シャワーの出も悪い。ドライヤーもないから髪をがしゃがしゃと拭いて乾かす。まあ、でもこういうところも一人なら良い。(自分は特にこだわりがない)一人旅の醍醐味は、誰にも気を使わず自分だけで全てがコントロールできるところ。自分が良いと思ったら、全てが正解になる。

部屋に戻り、「ショートショート列車」を読み終え、次にこれまた大船で買った太田和彦さんの「東京エレジー」を読み始めたが、序盤の田端から案外難しく読み進めるのがつらくなる。こりゃ時間があるときにゆっくり読もうと、本を閉じテレビをつけた。ニュースでは稀勢の里の優勝のエピソードが紹介されている。チャンネルを適当に変えていたら、綾野剛がナンパ駅伝なるものをやっている。「綾野剛です」とか、そもそもずるいだろう……とか思いながら、笑えた。

勝山をだらだら飲みながら、引き続きTV。お願いして炙ってもらったイカの口に、一味とマヨネーズをつけて食べるとお酒が止らない。21時からドラマを見た。

CMの度に寒いけれど外に出て、海とその周辺に散らばっているような家を見る。ドラマで”もんじゃ”が出てきたら猛烈に月島に行きたくなったがここは真鶴。我慢しかない。CMで流れてきた「3月のライオン」は仕事上気になる。輝きYELL!という5分番組で先ほどナンパ駅伝に出ていた、尾形貴弘さんが映り、さっきの番組からは想像できないくらいに熱く、言っている言葉に心が動く。伝えたいことは全力で想いを込めて言わなければいけないんだ、と酔いながらメモして気を引き締める。

だらだら飲んでいたら、22時には四合瓶も空になり、布団にもぐって寝ることにした。

 

◇ ◇ ◇

 

6時に起きたら、(起きて何時かわからずTVをつけたら6時だった)まだ日は昇っていないが、もうまさに昇りそう。好きな酒はいくら飲んでも次の日に残らないという自分ルール通りすっきり目が覚めた。窓を開けて外に出てみると寒いが、我慢はできるくらい。

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10分程待ったら……日が登ってきた。

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ある程度見て、満足したらまた布団に戻って昨晩の「東京エレジー」続きを読むことにした。

読み進めるが、窓の外に見えるこんな風景が、布団に寝転がりながら見れてしまうことに慣れず、そわそわするから本が中々進まない。それも贅沢というもんか。布団で寝ころがりながら海と朝日が見れるなんて。

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すっかり日が昇りきった後の風景はこの通り。ごちゃごちゃ、とした家の密集ぐあいがこれまた良いなあ。

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8時。朝食。

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朝から新鮮な刺身。

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どれもこれも美味しかったけれど、一番気に入ったのが”干物”。真鶴に来て干物にはまってしまった。

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朝食を終え部屋を整理して、宿を後にすることに。宿のお姉さんが最後まで手を振ってくれた。

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特に何もせず、居酒屋にもいかず宿でいる”一人な時間”を楽しむ旅は、考えた通りにリフレッシュができた。それから普段考えきれていなかったことを再度じっくり考える機会にもなった。良い旅だった。

さて明日からの平日が終われば、金曜夜からは山形・酒田。12月に訪れて以来、ずっとずっとまた行きたく夢にも現れた酒田。美味い寿司と寒鱈まつり。それからお世話になった人に会いたい、ということで明日からの月~金はまた頑張るぞ。

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