ウォーキングと美味しいもの

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初夏の酒田、鶴岡旅行



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夏は岩牡蠣がいいぞ

冬に出会ったおばあちゃんの言葉を忘れずに再び酒田へ向かった。

先週末の金曜日、仕事は午後休をもらい羽田から庄内空港へ。元々は電車旅が好きだったが(今も好きなのは変わらないが)、前回庄内空港経由で帰ってみたらあまりに楽だったということ、それから移動時間を短縮してできる限り酒田で過ごす時間を長くしたかったから、今回は行きから飛行機を使うことにした。

羽田から約1時間で「おいしい庄内空港」、そこから酒田駅行きのシャトルバスに乗りこんでおよそ30分で山居倉庫前着いた。せっかくなのでケヤキ並木を見に行くと、雪が積もっていた前回とはまた違った景色が広がっていた。

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穏やかな風景。

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旅館は前回同様「若葉旅館」。24時間入れるちょうど良い浴場があるところ、飲み屋街までの適度な距離が気に入っている。早速汗を流して宿を出て井筒まで歩き、店に入った。お店の方々は変わらず同じ顔。安心する。個人的に好きな居酒屋はどこも人があまり変わらない気がする。

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黒板を見ると、あった……岩牡蠣。すみません、岩牡蠣と、瑠璃色の海をお願いします。
お酒が、風呂上り適度に歩いた体に沁みる。乾杯。一週間お疲れさん。やはりこのお酒は美味いなあ、名前も美しい。そして一口目は、お通しよりも先に岩牡蠣を。大きい身を箸で挟み落とさないよう持ち上げて、一口で。それがもうしばらくぼーっとしてしまいそうなくらいに瑞々しくて香りと味が濃くて旨み以外に余計ないものがなく、美味い。「岩牡蠣は飲み物だ」、なんていうつぶやきをツイッターで見かけたけれど納得。すごくわかる。本当に水のよう。それも特別に美味い海のエキスが凝縮された贅沢な水。

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思わずもう一個頼む。日本酒を飲む。
このために来たんだ。食べるぞ。生だけでなくフライでもいこう。牡蠣フライもお願いします、しばらくして席に運ばれてきた牡蠣フライがこれがまたすごい……。もう見た目がそもそも今まで食べて来たものと違う。しっかりと牡蠣の形が見える。噛めば、生牡蠣の周りがサクッとしたフライになっている、そんな感じ。今まで食べてきた牡蠣フライとは全くの別物だ。なんだこの美味しさは。特製のタレがクセになる。すみません、お酒、お代わりもう一杯、上喜元で。

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井筒ではちょっとした料理を頼みながら、お酒を3杯程飲んだ。残念ながら会えなかったけれど、教えてくれてありがとうと、おばあちゃんに感謝しつつ、2軒目だ。近くの「久村の酒場」へ入れるかなと電話してみると、なんとか席を確保することができた。
金曜日。入ると店内は満席になった。21時のラストオーダーまでに、駆け込むように、次々頼んだ。もちろんまた岩牡蠣も。先ほどの井筒以上に大きい牡蠣に驚き、なみなみ注がれた初孫の夏酒はボトルが涼しげ。他の酒と飲み比べて楽しく牡蠣の美味さに没頭する。それから飲む、食う。氷で冷えたやっこも美味い。

久村はやはり安いな。良い店。好きだ。

帰り際、以前会った時にお世話になった人にも挨拶ができた。しんちゃん、萩原さんと次はいつ飲めるか。

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〆はラーメン、酒田といったらワンタン麺。ただ中々遅くまでやっているラーメン屋はないがスナックのビルの中にある「すたんど信」は珍しく夜中まで開く。ワンタン麺は、ああ……ほっとする。

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充実した夜の後の素晴らしい翌朝は、いつものように昼に予約した「こい勢」へ行く前に久しぶりに市場へ寄ってみることにした。「木川屋商店みなと市場店」で三十六人衆の夏酒が売られれていたので夜用に一本購入。魚が売られているのを見て歩いていたら、岩牡蠣すぐ食べていけるよ、との声が。時間が気になる。昼までまだある。牡蠣は美味い水だから、大丈夫。

酒田産と吹浦産の食べ比べをすすめてもらったので2つ頂く。これで一粒350円。目の前で殻をむいてもらった牡蠣はどちらも抜群に美味いが、酒田産はより瑞々しく、吹浦産はクリーミーな味わい、という違いを感じた。個人的には吹浦産派か。

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この日も快晴。

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11時過ぎに伺った「こい勢」は間違いない。「鈴政」も行きたいがどうしても「こい勢」へはどうしても行かなければと思うから、行くには酒田へ2泊以上しなけれいけないことがわかった。
おまかせ10貫はもう相変わらずどれもこれも美味しすぎて、感動、感激が止らない。麓井を飲みながら、次から次へと美味しい寿司。昼から最高の気分。

最初は「スルメイカ」

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二貫目から「のどぐろ」が来る層の厚さ。

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「太刀魚」

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今が旬という「かすご」

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「鰯」

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「ウマヅラハギの肝乗せ」は何度食べても堪らない。

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「ガサエビ」

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「アマダイ」

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ちょうどいいタイミングで椀が来る。

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今日一番の「近海マグロ」。

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最後にふさわしい「雲丹」

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少し足りなかったので地元で人気という「シンコ」を。まだか、まだか、と言う人がいるくらい人気があり、時期によっては大トロよりも高くなるんだとか。隣の常連のおばちゃんも「シンコあるの!」と驚いていた。さっぱりとしつつも旨味が濃く、酒に合う。

他には、

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「バイ貝」

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「サクラマス」

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贅沢に「アワビ」も。合計14貫

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良い気分で店を出て、そしたらまたいつものように相馬楼に寄って踊りを観てその後、湯野浜へ行くことにした。なぜだか(久村の人に聞いたらトライアスロンの大会がある影響か?とのこと)土曜日は酒田のホテルがほぼ一杯で好きなところが空いてなかったので、じゃあ鶴岡へ行こうと決めたらこれが正解。

予約した「湯の浜ビュー海のホテル」の部屋はオーシャンビュー。窓を開けて人がほとんどいない海を眺めながら冷えたスーパードライ。風が気持ち良くて布団を敷いてしまい、眠くなったから寝た。

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起きたら日が暮れそうになっていたので夕飯前に夕日を見るために海に出て日が暮れるまで待った。

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相変わらず量が多かった「旅館の夕食」を楽しみ、部屋へ戻り寝転がりながらTVを見て日本酒を飲んで、適当な時間で寝た次の日は朝、加茂水族館へ。

大きなクラゲの水槽で有名な一度行ってみたかった水族館。よく観光雑誌やパンフレットに出てくるあの巨大な丸い水槽はもちろん、それ以外のクラゲも綺麗だった。特に光タイプが好きで何枚も写真を撮った。可愛いアシカやアザラシもいて、泳いでいる姿をただ見てるだけで結構時間が過ぎていく。

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昼飯のため水族館から鶴岡駅へ。バスで約30分だが、本数が少ないので注意したい。

バスの窓から初めての鶴岡の街を眺める。酒田よりだいぶ大きな街に思えた。昼は事前に知人からおすすめと聞いていた蕎麦屋へ行こうかと思っていたが、駅前で「つるおか食文化市場FOODEVER」という新しい、何やら良さそうな施設がプレオープンしていた。日本酒バーに庄内の食材を楽しめるレストランまである。帰りの飛行機の時間的に、それほど余裕があったわけじゃないのでちょうどいいかなと思った。

まずは「日本酒バー彩鶴」。
店長の斎藤秀人さんは大の日本酒好きという鶴岡出身の利き酒師。ようやくこういうお店が鶴岡にもできた、素敵な笑顔でとても丁寧に接客をしていただき、お酒もすすんだ。お酒は庄内地方の全18蔵元がそろう。何気なく選んだ「白露垂珠(はくろすいしゅ)」、以前から知っていたが飲んだ出羽燦々 ウルトラ33、Jellyfishが非常に気に入ってしまいしばらくはまりそう。

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魚醤を使っているのが特徴という塩辛がお酒に非常に合う。思合わずお土産として買いたくなった。

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居心地がよくのんびりしすぎたが、次に「Farinamore(ファリナモーレ)」へ。オススメメニューという「庄内ベーコンと玉ねぎのトマトソースアマトリチャーナスパゲッティー」。トマトの爽やかさとベーコンの塩気とチーズのコクが絶妙。日本酒からの〆のパスタってのもアリだというすごい発見をした。

酒田駅前にはこういう施設が無いから、飛行機行きのバスの出発時間まで、飲みながら食事を楽しめるこういう場所は嬉しい。次の旅行も行きは酒田、帰りは鶴岡で決まりかな。この施設も7月1日からが本オープン。今後の進化も楽しみだ。

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パスタを食べたのに……どうしてもラーメンも食べたかったから大好きな「花鳥風月」の鶴岡店へも寄った。麺少な目で、辛味噌海老ワンタン。酒田店同様の美味しさ、それでいて酒田のお店より広い。

その後駅前にあった青森屋へもついつい。

バスに乗り、庄内空港へ行きまた1時間かけて帰る。岩牡蠣をとことん楽しんで、鶴岡の良さにも気がつくことができた今回の旅。行けば行くほど楽しいなあ、庄内。遊佐町の丸池様、旧青山本邸、羽黒山、玉川寺、他にもたくさんおすすめスポットを聞いているけれど行けていない。食べ物でいえば、冬の寒鱈汁がもうすでに恋しい。納豆汁も恋しい。まだまだ行きたい、酒田、鶴岡。次はいつになるか。

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