仙台超贅沢旅
スポンサーリンク
前にこういうものを書いたが、今回は年末だ、贅沢しようと二泊三日で仙台旅を計画をしていた。が、やはり二泊は仕事的に厳しそうということで、じゃあ一日に二泊分のために用意していたお金をどんと使ってやろうという「仙台超贅沢旅」を勢いで決行することにした。美味しいもの食べる以外にお金がかかる趣味も無い、ここで使わずどこで使う。昼すぎに仙台駅に着いて向かったのは文化横丁の「小判寿司」。気さくな職人と話しながらおまかせでお願いした。ほんのりとあたたかく味噌が超絶美味しいズワイガニからはじまり、
「酢飯」単品。面白いなあと思っていて食べてみるとやや固めで口の中でぱらぱらとくずれる米はもうそれだけでうまい。早速やられ、その後に次から次へと握られる寿司はどれも素晴らしく、次は何が来るんだろうと想像するのも楽しい。
しめサバ。
タレが上品なヒラメ。
赤貝。
塩釜のマグロ。これが抜群にうまかった。マグロの寿司ってこんなにうまいものだったんだ、という再発見。
ホタテ。
ホッキ。貝、やはり好きだなあ。
そしてこのウニが今回の一番。断トツ。感動。
生姜と葱が爽やかなアジ。
歯切れ良いスミイカ。
もうスイーツといってもいいんじゃないか、と勝手に思ってしまうくらい甘くてうまいアナゴ。
玉子。
たらこを酒粕につけたもの。大人っぽい味でこれはお酒がほしくなるやつだ。
そしてボタンエビ。ウニ、マグロ、それからこのボタンエビという順で気にいった。これで確かお会計が約6,000円くらい。昼から早速贅沢してしまったが、東京では倍以上の値段はするんじゃないかと思う。
夕方までホテルで仕事をして、17時に外に出た。定禅寺通りへ行き、待つ。目的はもちろんページェント。「仙台光のページェントは間もなく点灯します」以前住んでいた時には仕事帰りに見ることがほとんどで、点灯する瞬間はそういえば見たことがなかったな、とこの初めて聞いたアナウンスで気づいた。17時30分、ライトアップ。やはり綺麗だ。写真を撮りながら、歩いてみる。他の都内のイルミネーションは興味が無いので、この光のページェント「が」好きなんだと思う。約20分楽しみ。まだ見たい、と思いながらもちょっと名残惜しいくらいが何事もいい(贅沢な)のかもしれない、と飽きないうちに、居酒屋へ向かうことにした。
一軒目は「一心」。贅沢なお店だから、仙台で働いていた頃は給料日にだけ行って、料金の書いていないおすすめメニューを恐る恐る注文したが、今日は大丈夫。お財布の中はこれでもかってくらいに充実している。準備は万全。最初のお酒を何にしようと悩んでいると「今日入ったの」と聞いた、萩の鶴。口開け。幸先いいなあと、ほんのりとピリッとした舌触り、すっと抜ける後味爽快な一杯をいただいた。
このなみなみ感。薄にごった感じ、美しい。
一心と言えばこの最初に出てくる盛り合わせ。マグロにホタテ。お酒に合わないはずがないなというストレートなつきだし。そしてやっぱり最後に食べるのは、大きな海老だ。身の甘さはもちろん、最後に頭を吸って出てくる美味い汁がたまらない。
続いて頼んだ、タラきく焼き。
一緒に頼んだ黄金澤は「三年連続の金賞なんですよ」、と。これはもうどっしりと、香りも甘さも重さも、すごくぐっと来る力強い一杯。そして、それに負けないのがこのタラきくを焼いたもの。外側は薄い皮がやや硬めで、それを破ると先にはとろっとろなクリーミーなうまみが溶け出す。これが黄金澤にばっちりと合っている。お互いの良い所が口の中で主張し合いつつ、お互いにいいところを引き出し合ってもいる。
次は牡蠣。次のお店までは後1時間。この牡蠣は何がすごいかというとその香り。カウンターへ運ばれて来るやいなや、海の香りが目の前にあふれかえった。身も美味いし最後に飲む汁。これだこれ。
気仙沼のメカジキの塩焼き。
一緒に頼んだこの墨廼江(すみのえ)。このお酒が個人的には今日一だったなあ。全体的なバランスが良く洗練されていて、明らかに存在感の違う一本。また素晴らしいお酒に出会ってしまった。
お会計は約8,000円(他にも2杯くらい飲んでいる)。二軒目へ向かった。
やってきたのはいつもの「かん」。自分が仙台に行く理由の半分くらいはこの店に寄って、居心地の良さを味わい、かんさんの美味しいご飯を食べることだといっても過言ではない。日によって違う3種類のお通しを今日は何が出てくるのだろう、楽しみ、味わいながら、日本酒をハーフサイズで色々試す。自分が「これは」と思える一杯に出会えるかどうか、それが楽しい。
お通しの1つ、このスープが疲れた体に染みた。
お決まりの乾坤一。
ホッキの刺身。
続いて阿部勘。大好きな宮城のお酒。
特製のポテトサラダと〆の大きなおにぎりが個人的には特にお気に入りであるけれど、この「牡蠣のクリーム煮」もめちゃくちゃ美味い。ふっくらとした牡蠣はクリームとの相性もよく、日本酒にも合う。「ごはん食えるか??」と聞かれた。食べれる、というと白米がきた。「このクリームかけるとうまいんだぞお」と言われ、試してみたらこれはまたやばい(素晴らしい)料理を知ってしまった。もう充分食べているのに、まだまだ食べれるような中毒性のある「牡蠣のクリームかけご飯」は反則的な美味しさだった。
かんでは美味しいものが当たり前にやってきて、こんな美味しいお酒が!というのが安い。カウンターに座って気楽にしゃべってもいいし、しゃべらなくてもいい。自分のペースでお酒が飲めて美味いものがつまめる。自然に過ごすことができる。やはり自分が一番好きな居酒屋だ、と思った。(約4,000円)
良い気分になって店を後にする。好きなお店はまだまだあるから1日では回りきれないけれど、でもだからこそまた次に行くのが楽しくなるのだ、と思う。こんな「仙台超贅沢旅」は次はいつできるのだろうと寂しくなったお財布を確認しながら、よしまずはしっかり仕事を頑張るぞ、と気合いが入った。