ウォーキングと美味しいもの

歩いた街や見つけた美味しいもの、お酒の記録用

天草旅行

f:id:s06216to:20190223104125j:plain

先週末、仕事で初めて熊本を訪れた。金曜の夜に熊本市内での仕事を無事終えて、懇親会では馬刺しやばくだんなどの名物をご馳走になり、楽しい夜を過ごした。  

翌日は天草へ行くことにしていた。なぜ天草かというと特別な理由はなく、「天草」から思い浮かぶものも天草四郎くらいしかなかったけれど、出張が決まって熊本の地図を見たときに目に入り、行くことを決めた。

最近は知っている街へ訪れてばかりだったので、せっかくだから遠くて知らなくて行きづらい街へ行ってみよう、と思いつき地図の端にあった四季咲館という宿を取った。宿がある富岡への行き方を調べると、熊本駅前からバスで2時間かけて本渡(ほんど)バスセンターへ、そこからさらにバスで1時間となかなか遠くて気持ちが高まった。

前日遅くまで飲んでいたのに土曜の朝はすっきり目が覚め、朝8時台のバスに乗ることができた。金曜日は雨だったけれど、この日は晴れてくれた。運がいい。バスに乗ってしばらくすると、窓の外の景色は最初の写真のように綺麗な海が続いた。

f:id:s06216to:20190223111453j:plain

予定通り、2時間少々で本渡バスセンターに到着。初、天草。バスを乗り継いで富岡へ向かう前に、昼はこの本渡で寿司を食べることにしていた。お店を予約した12時30分まで時間があったので、辺りをぶらっと歩いてみる。風は冷たいけれど、町並みはどこか南国らしさを感じた。Google マップを見て、近くにあった本渡教会に寄って、ルルドの聖母を見た。

f:id:s06216to:20190223112527j:plain

教会の近くに「天草キリシタン館まで1.3km」という標識があったので行ってみることにした。

f:id:s06216to:20190223113239j:plain

独特な雰囲気がある殉教戦千人塚を通り過ぎ、さらに坂を登って到着したキリシタン館は高台にあり見晴らしがいい。海が綺麗だ。

f:id:s06216to:20190223113902j:plain

入ってすぐ受付の方に「2つあるビデオを先に見ると、より展示が楽しめますよ」と聞いたので、まずその通りに天草の歴史にまつわる映像を見て、それから展示室へ。ジャンヌ・ダルクの旗などとともに「世界三大聖旗」といわれるらしい「綸子地著色聖体秘蹟図指物」(通称、天草四郎陣中旗)は、劣化を防ぐために実物が公開される時期が限られており、今回はレプリカだったけれど、薄暗い部屋で見たとき思わず感動した。展示を見て隠れキリシタンの歴史や文化に触れると、昨年世界遺産に登録されたという崎津集落へ行きたい気持ちが高まったものの、今回は時間的に難しそうで諦めた。

さて昼だ、と予約していた蛇の目寿司へ向かう。前日にガイドブックで見て予約したお店で、昨晩の夜出会った熊本のタウン誌で働く女性も美味しいよ、羨ましい。と言っていたから楽しみにしていた。

お店に入ると女将さんと思われる着物の女性が迎えてくれた。「あらサウナ、可愛い」と着ていたパーカーに書かれた文字に触れてくれて、フレンドリーで感じいいお店だなあと思った。カウンター席に座ってみると、職人の方も感じがいい。お酒は、花の香(はなのか)という熊本のお酒の新酒を頼んだら、とびきり旨い。熊本の日本酒が美味いとは知らなかったからうれしい出会いだ。刺身とおまかせ12貫の天草(5,400円)コースは、寿司にいく前に最初の刺身の時点でやられてしまう美味しさだった。

f:id:s06216to:20190223122524j:plain

f:id:s06216to:20190223123033j:plain

f:id:s06216to:20190223123452j:plain

寿司で印象的だったのはーーと絞ろうと思いつつも全部美味かったから、全て写真を載せておく。イカ(耳の部分)、ヒラマサ、車えび、梅肉が乗ったタコ、穴子などが特に気に入った。カワハギ(11貫目)は、「肝乗せ」が大好物なんだけれど、運ばれてきたものには肝がない。あ、ここはないんだなと思ったら「肝は中に入れさせていただきました、やっぱりカワハギは肝ですよね。サービスでちょっと多めに入れときました」とうれしくて泣けるサービス。口に入れて、クリーミーな肝にまた泣ける。それから、甘味と旨味と香りが口の中で爆発するウニ。「これでも十分美味いんですが、夏のは赤ウニ特別」らしい。それを聞いた瞬間、夏に天草に行くという目標ができた。

f:id:s06216to:20190223125028j:plain

f:id:s06216to:20190223125455j:plain

f:id:s06216to:20190223130350j:plain

f:id:s06216to:20190223130735j:plain

f:id:s06216to:20190223131436j:plain

f:id:s06216to:20190223131958j:plain

f:id:s06216to:20190223132238j:plain

f:id:s06216to:20190223133156j:plain

f:id:s06216to:20190223133649j:plain

f:id:s06216to:20190223134829j:plain

f:id:s06216to:20190223135615j:plain

f:id:s06216to:20190223135934j:plain

12貫食べてもまだまだ何貫でも食べれそうだったけれど、夕食のことを考えておすすめしてもらったえんがわとオコゼの2貫だけ追加。えんがわはもちろん、オコゼ、しっかりとした食感が面白く、独特な香りも好きだな。

f:id:s06216to:20190223140909j:plain

f:id:s06216to:20190223141246j:plain

そして、この朝獲れた白身魚で出汁を取ったというお味噌汁は品よく甘くて、出汁が濃く(味が濃いわけではない)、今まで飲んだ味噌汁で間違いなく一番と自信持って言えるくらいに、圧倒的に美味しい。

f:id:s06216to:20190223141941j:plain

オーダーしてから焼いてくれる熱々で柔らかい桜餅。デザートまで完璧だ。

f:id:s06216to:20190223143249j:plain

ああ美味かった。会計を済ますと、帰りもお店の前で最初の女性が丁寧に見送ってくれた。やっぱりそのパーカーかわいいね、と声をかけてくれた。きっと地元内外から大人気だろうお寿司屋さんなのに、こんな風に近い距離感で話してくれるなんてなんといいお店なんだ、とすっかりファンになった。昼からほろ酔い、いい気分で歩いてバスセンターへ。

少しだけ待って到着したバスに乗って、富岡に向かった。

f:id:s06216to:20190223151228j:plain

バス乗ったらすぐ寝てしまい、目を覚ましたら目的地の富岡港の近くまで来ていた。せっかくだから少し手前で降りて歩いて向かってみようと、富岡三差路というバス停で下車した。

f:id:s06216to:20190223164238j:plain

宿に向かってたらたら歩いていたら、海が見えてきた。宿らしき建物も遠くに見える。途中、浜辺の近くで座っていた学生たちから「こんにちはー!」と突然元気よく声をかけられて驚いた。

f:id:s06216to:20190223164455j:plain

宿にチェックイン。新しくはないけれど綺麗でいい宿。部屋に入って窓を開けるとこのような景色が広がる。風が気持ちい。遠くまで来たなーー。

f:id:s06216to:20190223165926j:plain

しばらく休んで酔いが覚めたので、風呂へ。夜と朝で男女入れ替え制の風呂は、片方にはサウナが付いているらしい。入ってみたら夕方は男側にサウナがあった。定員3名くらいの小さめなサウナだけど100℃近くあって汗をしっかりかけた。水風呂は無かったけれど、シャワーの水で体を冷やし、ベランダのようなスペースに座って、すぐ下の海を眺めながら外気を浴びていたら、ただただ幸せだった。

風呂から出たら浜に出て夕日見て、部屋に戻りだらだら。

f:id:s06216to:20190223175745j:plain

19時からにしてもらった夕食は、派手さはないものの1泊2食付きで7,000円というプランにしては相当贅沢に思えた。シログチという魚の煮物は箸で持つとすぐ崩れてしまうくらい柔らかくて味付けもちょうどいい。それから、アカムツ、コノシロ、カンパチの刺身はたっぷりと盛られていて、高菜や角煮もあって、ご飯が進む進む。(うれしいことにご飯はおかわりし放題)

f:id:s06216to:20190223192057j:plain

f:id:s06216to:20190223192104j:plain

お酒は気になった天草晩柑酒(ばんかんしゅ)を頼んだ。甘酸っぱく爽やか。 

f:id:s06216to:20190223191334j:plain

夕食後はまた浜辺を少し歩き(空には星がたくさん光っていた)、部屋に戻って缶チューハイを飲みながら持ってきた本を読んで、早めに寝た。

翌朝は6時に起きて、ホテル前の浜辺を散歩し風呂に入った。

f:id:s06216to:20190224072114j:plain

朝食はサバの塩焼きが肉厚ですっごく美味かったな。岩海苔入りの味噌汁も絶品。こういう朝飯大好きだ。地味にたまごのふりかけがうれしい。

f:id:s06216to:20190224072603j:plain

帰りは富岡港でバスに乗って本渡へ向かった。富岡では観光はできなかったけれど、思う存分ゆっくりできたから満足だ。

f:id:s06216to:20190224082440j:plain

バスの窓から外を眺めていると、浜辺や公園でゲートボールを楽しむおじいちゃんおばあちゃんたちが定期的に見えた。自分含めて3人しか乗っていないバスに、途中1人おばちゃんが乗って来ると「おー、~~(名前)」と車内にいたおじいちゃんと話が始まった。方言が理解できなかったけれど親戚のよう。次に若い男性が乗ってくると、またそのおじちゃんと「どこで降りると?」「バスセンター、~~はどこで降りっとや?」、「一緒だ」みたいな会話をしている。そんな光景を見ながら長閑だな、と思っているうちにバスセンターに到着。

下車後はいいサウナがあると知って行きたかったペルラの湯舟へ歩いて向かった。途中にあった本渡歴史民俗資料館に寄り道し、五足の靴と熊本・天草という本を買い、結局約1時間と少々で到着した。

f:id:s06216to:20190224102713j:plain

ペルラの湯舟が開く少し前に着いたので、入口横のベンチに座って待っていると「おはようございます!」と何人もの若者に話かけられた。昨日の宿に行く途中でもそうだったけれど、なるほど、知らない人でも人を見つけたら挨拶をするのが当たり前なんだ。ずっと東京にいるとそんなことないから新鮮だった。

海が見えるサウナ室は広々としていて、温度は90℃ちょいでリラックスして12分間しっかり入れて、水風呂は深く冷たい。海が見える外気浴も素晴らしい。また1つ好きなサウナを見つけた。

f:id:s06216to:20190224102906j:plain

サウナとともに美味しい「天草ちゃんぽん」が食べられると聞いたのもこのペルラに来た理由の1つ。天草ちゃんぽんは、長崎ちゃんぽんや小浜ちゃんぽんとともに「日本三大ちゃんぽん」(そんなのがあると天草に来て初めて知った)の1つらしい。

富岡で泊まった宿の近くにも明月という名店があって、あの安住紳一郎アナウンサーもそのために訪れたらしいけれど、今は休業中。ということで、このペルラの湯舟にある「レストランさざんか」に来た。

初の天草ちゃんぽん。運ばれてきた「特製ちゃんぽん」を見ると、海鮮と野菜がたっぷり。食べ始めると麺のボリュームもすごい。そしてスープが絶品。魚介の風味が濃厚でクセになりそうな味と香り。麺すすり、スープ飲み、蟹や海老や貝、野菜を食べ、と夢中になってあっという間に完食(完飲)してしまった。

f:id:s06216to:20190224121158j:plain

帰りは時間が無かったので、タクシーを呼んでバスセンターへ向かうことに。乗る際には運転手の方が扉を開けてくれた。どこから? 東京からです。「バスセンターということは熊本? ああ、今飛行欠航してるのか。1人体調不良で休んでるですよね」と言う。どういうことか聞いてみると、天草にある天草空港パイロットが3名しかおらず、今そのうち1人が休んでるらしい。行先は福岡、伊丹、熊本空港とあるという。それじゃ、確かに2人は無理だなあ。

「天草には鉄道が無いから、みんな1人1台車持っているんだよ。高校生は16歳になったら原付の免許取って通学するんだ」と教えてくれた。お寿司屋さんへ行ったことを話すと「蛇の目寿司、正解。奴寿司というお店も人気だけど、元々は蛇の目寿司で修行して、そこから独立してるんだよ」とのことだ。それを聞いて改めていい店行けてよかった、と、美味しい寿司を思い出した。

10分少々でバスセンターに到着した。出るときまた扉を開けてもらった。親切だ、思ったら「東京と違って自動じゃないんですよ」とドライバーのおじちゃんが笑う。なるほど、そうだったんだ。

f:id:s06216to:20190224131139j:plain

バスに乗って天草を発ち、外の海を眺めながらずっと次はいつ行けるか、行こうかと考えていた。思いつきで来てみたけれど、歴史、美味しい食、街の雰囲気、人の優しさ、全てが素晴らしくて一生通いたいと思える街だ。

熊本駅に着いてから飛行機の出発時間までの間は、今回仕事でご一緒させていただいた田中さんに水前寺成趣園に連れて行っていただき、はやしのいきなり団子を食べた。美しく、ほっとする公園だった。改めて熊本でお世話になった方々に感謝。田中さん、ありがとうございました。今度また熊本で会いましょう、東京でも飲みましょう。そして天草。夏行きたいなーー。帰ってきてからずっと次天草いつ行けるか考えている。