長崎・佐賀・福岡で美味しいものと街歩きを楽しむ旅
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2016年最後の旅として長崎、佐賀、福岡へ行った。まずは12月28日の昼に、羽田空港から長崎空港へ行き、そこから市内へ向かうバスに乗って、約30分〜40分くらいで長崎駅に到着。駅に着いたらすぐ「出島の湯 ドーミーイン長崎」へチェックインをし、早速街を歩いた。長崎は9月に初めて行って以来すっかり好きになった街。坂が多い複雑な地形、無理やり新しくしたようなところが少なく、良い意味で”古さ”があって、店や家がごちゃっと集まっているところが良い。
道を歩いていたら猫がいた。一度通り過ぎた後なぜかとても気になり、すぐ引き返した。普段は街の写真や料理の写真を撮ることはあっても人や動物はほぼ撮ることが無いのだけれど、思わず写真を撮りたくなった。立ち止まり、しゃがんでカメラを構えると目が合い、近寄ってきて、自分の前でごろんと寝転んで甘えてきた。
もうめちゃくちゃ可愛くて離れるのが辛かったけれど、そろそろ行かねば、と立ち上がるとすぐそっぽを向かれた。甘えたら何かもらえると思ったのかな、と考えると中々計算高い。でも可愛い。
細い路地はお肉や野菜を買う人々で賑わう。
年末年始感のある長崎新地中華街。
一度ホテルへ戻りって大浴場でさっぱりしたら「思案橋 宝雲亭」へ向かった。焼酎は相変わらず安くてたっぷり。久しぶりの特製の一口餃子はやっぱり見た目が可愛らしくて、美味しくて、赤い柚子胡椒をつければもう何個でも食べれそうだった。焼酎はおかわりの度に少しずつ増えていく気がした。
今回は”ニラトジ”にもチャレンジしてみたらこれが超旨い。卵がとろとろニラはシャキシャキ。思わず焼酎をもう一杯!とまたまたおかわり。
餃子と焼酎をたっぷりと1時間半程楽しんだら、良い気分。ふらふらと眼鏡橋に向かって行き、都度気になった路地を覗いてみる。どの道も味があって良い。ああ長崎の夜は楽しい……。あっという間に時間が過ぎていって、稲佐山への「無料送迎バス」を予約していた時間になったので、乗り場であるホテルへ。
バスとロープウェイで稲佐山到着。前回は霧がかかっていて見ることができなかった『1,000万ドルの夜景』。この日は快晴で、もうこれでもかってくらいに存分に楽しむことができた。12月末の夜ということで展望台はすごく寒かったけれど、夢中になって何枚も何枚も写真を撮った。(実物はこの写真と比較ならないくらいに綺麗なので是非実際に見るのをおすすめしたい)
稲佐山を後にし、タクシーで長崎駅へ。また夜の長崎ウォーキングを再開した。坂が多い=階段も多い。
時間に余裕があったからもう一軒飲みに行っちゃおうということで、居酒屋を探した。
偶然通りがかった炉談という居酒屋さんへ入った。地元の方々が忘年会で盛り上がっている店内は、これまたなんとなくどこか懐かしい感じがして居心地が良い。焼酎と料理を注文。長崎和牛網焼きは絶品。
鯨しゃぶや生からすみをつまんで飲み、最後に〆として頼んでみた「チャポリタン」、結構好きかも。
長崎県生麺協同組合と長崎かんぼこ王国がケチャップ最大手のカゴメと共同で地域活性化のために開発した新商品。
二日目の29日は朝から軍艦島(端島)へ向かった。こちらも前回行った際には島を周遊しただけで、(台風接近で海が荒れていたため)上陸できず。今回も波が高いと言うことで、無理かもしれないなあと覚悟しながら向かったけれど、無事上陸できた。午後の便は全て欠航となってしまったらしいのでラッキー……。
前回気持ちよさそうだと二階のデッキ席に座ったところ全身ずぶ濡れた(カッパもらったけれど意味なし)という反省を活かし、一階の船内へ。濡れないけれど、やはり屋内は空気が悪く酔っている人も多かった。軍艦島行きの船はすごく揺れるから、覚悟したほうがいい。
無事上陸した軍艦島。寒かったけれど、一度は来てみたかった場所に来ることができた達成感があった。
軍艦島の後は大浦天主堂からグラバー園、オランダ坂、という定番のコースで周った。
グラバー園から見える長崎の街並み。家と家が密集して建っている感じが長崎らしい。
中華街方面へ行く途中にある階段が気に入った。
昼飯は前回も行った蘇州林。エビチリとちゃんぽん、ビール。ちゃんぽんは元々それほど好きという訳ではなかったけれど、前回長崎で食べて好きになった。(柔らかい麺は好みではないけれど、スープが本当に旨い。このスープが飲みたくて頼んでいる気もする)
改めて大好きだと思った長崎。また春頃行きたいなあ、なんて思いながらこの日の宿泊地である佐賀へ。特急列車「かもめ」に乗って約70分。窓の外はのどか。
初めて佐賀にやってきた。年末ということもあってか(?)街や商店街にはほとんど人がいなかった。少し寂しい感じがする駅周辺。
夜になり、予約していた「多門」へ。今回の旅でも特に楽しみにしていたお店の1つだ。2016年も色々と美味しいものを食べてきたけれど、振り返れば特に「寿司」が印象的だった一年だと思う。金沢、仙台、山形……と各地で美味い寿司をたくさん食べる機会があった。
Google Mapでお店がある場所周辺に着いたが、寿司屋らしいお店が無い。ここらへんなんだけれどなあ、あれ、まさかなあと一見高級なマンションに見える建物の扉へ近づくと”多門”という文字があって驚いた。
店内もこんな感じで素敵。
まだ誰もいない席に座ると、どのような寿司が出てくるのだろうと期待が高まっていく。それにしても、まずはお酒だということで一杯目から日本酒で。やはり佐賀と行ったら好きな”鍋島”から。どっしりと甘く、とろっとしている。寒い冬の夜にはぴったりだろう。
料理はコースのみ。(今回は1万円コース)まずはのどぐろの藁焼き。いきなりのどぐろという贅沢な始まり方。藁の香りが香ばしくてよく、のどぐろ自体はやはり脂がしっかりと乗っている。ただ、ポン酢によってさらりと食べられる。一品目から素晴らしい。
続いて蒸したアワビを肝のソースで。じっくりと8時間は蒸したというアワビはもうふわふわでアワビってこんなに柔らかくなるものなんだ、と。
メヒカリの一夜干し。口の中で解けるようにほろほろと。甘みのある身はお酒がすすむ。鍋島の後には岩の蔵。鍋島よりややソフト。飲みやすい。
茶ぶりなまこはこりこりした食感が楽しい。
石鯛。新鮮。
蛸の柔らか煮は、驚くほどに柔らかく美味い。
鯵。
赤貝。海の香りがぐっとくる。
中トロ。
そして、またまたのどぐろ。今回は幽庵焼き。ああこれは最高……。ここまでのところ一番気に入った一品。甘くて旨味たっぷりでとける。良すぎる。
自家製からすみの味噌漬け。ほんのりと温かく、噛んだ時の食感はまるでキャラメルのようにねっとりとしていて、塩気は程々、最後はクリーミー。なんとも言えない複雑な香りが癖になる。見た目も美しい。
贅沢な”白子入り”茶碗蒸しと胡瓜で一休み。
そしてここから寿司。もう今まででだいぶお腹一杯になり寿司いけるかな、と思ったけれど寿司が始まるとまた箸が止まらなくなった。最初はかつおの漬け。
やや硬めの食感が心地よく、味付け爽やかな平目。
途中赤だしを挟み。
しめさば。甘くて香りの良い味噌と胡麻、そしてしめさば自体の旨味、全てのバランスが完璧。
ぷりっぷりで口の中で弾ける車海老。
濃厚な鰤とろ。
鮮度の良いやりいか。塩と柚子胡椒でさっぱりと。
鮪。鮪の寿司の魅力に気がついた2016年。
雲丹。もう雲丹が美味いのは間違いないとして……この溢れるほどに盛られた雲丹の量がとても幸せ。
甘くて口の中でとろけるあなご。
ふわふわ軽い玉子。
そしてデザートの胡麻のブラマンジェ。
1万円のお寿司。1万円という値段は決して安くはないけれど、この内容で1万円というのは個人的には納得できる(むしろ値段に対してそれ以上の内容ではと思う)。お店の方々や地元お客さんも皆優しくて、お腹も気分も大満足。また佐賀に寄った時には必ず。
佐賀で泊まったのは「ホテル龍登園」。駅からはタクシーで約15分〜20分程。駅近くという訳ではないけれど、広々とした温泉があり部屋も快適だった。朝起きて窓の外に出てみたらひんやりとした空気が気持ち良い。
朝食では名物の卵かけごはんを頂いた。3種類くらい卵があったので勢いで全部試した。幸せすぎる朝。
佐賀から博多へはまた「かもめ」で移動した。約40分。今回の旅は二日目の長崎以外は全て快晴。天気にも恵まれた。そして博多はやはり都会だ。
昼飯はかに通で軽く済まし、ホテルにチェックイン。今晩は「御笠の湯 ドーミーイン博多祇園」。数年前に金沢で泊まって以来風呂が充実しているところが気に入りすっかりドーミーインファン。博多祇園の温泉も広くはないが良かった。特に小さい露天がお気に入り。
博多の街を歩き、疲れたのでタイマッサージに行き、さて夕食。前回も行った、「飯屋 楽」を予約していた。超美味しい馬刺しの盛り合わせでスタート。
骨がぽろっと落ちるくらいに柔らかい手羽唐。
ぷりっぷりの蒸し牡蠣。ああ幸せ。
お酒は黒伊佐錦をロックで。何杯もおかわりした。
熊本産の和牛ステーキのサーロイン。最高。
もつ鍋もいただき、九州の美味しいものを堪能した。店を後にして、中洲の川沿いを歩くと手相占いのおじさんがいたので暇つぶしに占ってもらった。頭が良い、とても優しい、心が広い、と上手に褒めてもらい、さらにちょうど2017年から運気がずっと上がっていくそうだ。お金もたくさん入ってきて(でも出ていくらしいけれど)、30歳で結婚のチャンスもあるらしい(あれ、全く予定ないんだけど)、とまあまあ、楽しみながら聞いてホテルに戻った。
最終日の31日は朝からラーメンを食べ、昼は天草大王の鶏すき、そして夜はまたラーメンで20時頃出発の飛行機に乗って東京へ戻った。良い旅だったなあ。2017年はまだ行ったことがない大分、熊本、宮崎、鹿児島へも行きたいなあ、と思いつつやはり長崎にも寄りたい。悩ましい。よし、どっちも行こう。